建築業は一般製造業と異なり、プロジェクト毎の請負契約.現地施工.重層下請構造に特徴がありま
す。 その為、一般製造業に比べてAI付Robot自動化.情報付3D-Digital化.情報一元管理に遅れが
ありましたが、BIM(3DCAD+付帯情報)の普及と3Dカメラ映像のデジタル化が進みモノ中心のDX化
が進んでいます。 Aras Innovatorはコト中心のPLMシステムです。システム構築のコンセプトにSO
A(サービスアーキテクチャ)を採用し、既存のアプリをサービスに見立て、ネットを介してAras In
novatorのシステムの一部に組み込みます。 システムの一部に組み込まれていても、既存のアプリは
そのまま単独で機能します。 建設業で使われるBIM対応3DCAD及びOffice365で作られたデータ
は、Aras Innovatorのコネクタ機能により双方向で共用できます。
又、Aras Innovatorはサブスクリプションを採用しているため初期投資を低減することが可能です。
機能は劣りますが無償版があるのでSmall Startで事前に導入前検討が出来ます。
(下請けはSmall Startを推奨)
建築業では、BIMの導入が進んだ結果として、大手ゼネコンではプロセスの3Dデジタル化(見える化)
が構築されています。又、ロボット導入による自動化やカメラ映像の3Dデジタル化に伴い、DX化
(Digital Transformation)が進行してます。(図.1施工 参照)
BIMは3Dユニットデータに関連データを付加した部品表で、BIMデータは建物のPLM( Product Lifecycle Management)を通して根幹を成すものです。
Step.1 要求分析段階では、RA(requirements analysis)にMBSE(Model Based Systems
Engineering)を使い施工.運営管理の不具合対策を反映。
Step.2 企画開発段階では、BIMを加味したDigital Twinを制作して、 各種CAE(Computer Aided
Engineering)を実施。
Step.3 設計段階では、MPP(Manufacturing Process Planning)方式で施工ノウハウをBIMに反映
した(施工)部品表を制作。
Step.4 施工段階では、施工AI-Robot等による自動化、ドローン.カメラ等による遠隔管理を実施。
Step.5 管理運営段階では、3Dビューア保守点検マニュアルでの見える化の実現。建物の廃却.リサイ
クルでのBIMの活用。
建築業は一般製造業とは異なり工場生産ではなく現地生産なので、プロジェクト毎に施工体制が異なる
のが通常です。(図.2 構造 参照)又、請負契約が一般的なので竣工の遅れが負債となってしまう場合
があり、熟練工不足対策のAI-Robot自動化や工事現場のカメラ映像を使っての遠隔管理など効率化を
図っています。 施工を考えた場合、大手ゼネコンのDX導入は進んでいますが、現地工事主体の下請
け企業、主に人工を提供する孫下請け企業や個人事業主ではDX導入は殆ど進んでいない現状です。
下請け企業以下が大手ゼネコンのデータを共有するためには、大手ゼネコンの親システムと連携できる
双方向の子システム構築して、データを一元化した『双方向報連相仕組造り』が必要になります。
下請け企業以下が子システムを展開するにはコストと人材の壁があります。
そこでAras Innovator無償版を使ったSmall Startを提案します。
建築業界のプロジェクト開発体制は、単品生産・現地工事が主体になるためにプロジェクト毎に体制が異なります。
Group.1 企画Group構成はディベロッパーとデザイン事務所
Group.2 設備Group構成はユニット設備メーカーと配管・配線工事工務店
Group.3 施工Group構成はゼネコンと下請けと孫下請け・個人事業主
Group.4 FM Group構成は竣工後の管理運営会社(廃棄・リサイクル未定)
Aras Innovatorの導入に際しては、大手ゼネコンには ① Aras Innovator有償版をサブスクリプシ
ョンで導入して頂き、下請け企業には ② Aras Innovator無償版をSmall Startで導入して頂きます
。 孫下請け及び個人事業主には ③ Aras Innovatorビューア機能をタブレットで使って頂きます。
Aras InnovatorにはOffice Connector機能があり、Aras InnovatorにOffice365で作成した帳
票・図・表・テキストを大手ゼネコンのAras Innovatorに登録することで、PC上のOffice365上で
閲覧・修正・ 追加が可能になり、双方向での報連相の仕組作りが出来てPLMの効率化を達成します。
(図.3 システム(SOA) 参照)
Aras Innovatorのシステムは、ソフトウェアの機能とサービスをネットワーク上で連携させて大規模なコンピューターシステムを構築するSOAを使用します。
機能.1 SOAでは、既存の顧客システムをサービスとして組込、既存のシステムとデータを Aras
Innovatorで気にすることなく今まで通り使用可能。
機能.2 3D-PDFでは、BIM-3DCADのモデルデータを帳票上で操作が可能。
機能.3 Office Connectorでは、Aras Innovatorに登録するだけで、ネットを介して別PCの
Office365で閲覧・修正・ 追加が可能。(双方向報連相仕組作りに寄与)
機能.4 MBSEでは、LCM(Life Cycle Map : 状態変遷図)・WFM(ワークフロー図) 機能が標準で装備
されたメール機能。(双方向報連相仕組作りに寄与)
機能.5 Low Codeは、GUI(Graphical User Interface)を使いプログラミング知識が無くてもアプリ
制作が可能。(必要な機能追加がプログラミング知識不要で容易 = 多能化)
機能.6 SAP HANA(インメモリデータベース : 高速)を使ったVault Serverでファイル(Item Type)
とメタデータの保存管理と活用。(データの汎用化でTraceabilityの基盤)
3DCADベースのモノのDXをAras Innovator(コトのDX)採用で効率化しPLMを構築。
① 部品表のItem TypeのDigital Tread画面。
② Partsに紐付けされるRelation-Parts画面。
③ Item Typeに表示された3D –PDF画像(3D操作可能.3Dモデルのみ閲覧操作可能)
④ Work Flow Map画面(Life Cycle Mapも同様)でクリック操作でMap作成。
アプリは自動作成されて閲覧・改修が可能。(メール機能付き)
双方向報連相の仕組造り(ゼネコン ⇄ 下請け企業 ⇄ 孫下請け企業・個人事業主)
[具体的な効果]無駄を排除して効率化する⇨竣工の前出し(EMVを使ったリアルタイム現状
把握 ⇨ 迅速対策)